【韓国】勃起不全治療剤の偽造・販売で検挙

 食品医薬品安全庁(KFDA)は、勃起不全治療剤のバイアグラ及びシアリスを韓国国内で偽造、販売した6人を検挙し、主犯の男性2人を薬事法違反の疑いで拘束した。製造現場では偽造バイアグラ等20万錠と包装機械を押収した。
※現行薬事法上、医薬品を包装することも製造に含まれる。

 拘束された男性は、ソウル銅雀区大方洞商店街の一角に中国製の自動包装機械(PTP)等の製造施設を設置。中国から密輸した偽造バイアグラとシアリスを、韓国ファイザー製薬株式会社のバイアグラ100mg、リリー製薬のシアリス20mg・100mgと表示し、本物と同じ包装にした上で、偽造防止ホログラムも使用していた。2009年2月頃から2010年12月初めまで、偽造勃起不全治療剤を421万錠を製造(バイアグラ158万錠、シアリス 263万錠)、中間供給者に399万錠(バイアグラ147万錠、シアリス 252万錠(1錠当たり販売価格 500ウォン))、合計で20億ウォン相当を販売していた。製造現場では、偽造製品を約20万錠、原料錠剤を約2万錠、包装機械及び包装資材を押収した。
※本物の場合の販売価格 : バイアグラ100mg 15,000ウォン/1錠、シアリス20mg 18,000ウォン/1錠

 今回摘発された偽造製品のうちバイアグラには、シルデナフィルが本物の2倍以上(表示量100mg/検出量223mg)検出。シアリスは原料成分がタダラフィルであるにもかかわらず、シルデナフィル(表示量100mg/検出量207mg)が検出されている。

 KFDAは、これら不法製品を心血関係疾患者が服用した場合、心筋梗塞や心臓まひ等の深刻な副作用を引き起こす可能性があり、勃起不全治療剤を服用する際は必ず専門家と相談するよう注意を呼びかけた。また、不法医薬品の製造や流通を防止するために捜査を強化し、偽造医薬品原料供給者及び中間販売者に対する捜査を継続的に行なっていく予定だという。

参考URL: 2010.12.17 KFDAニュース
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&seq=13728