【韓国】食品用器具・容器・包装材の安全基準が強化

 食品医薬品安全庁(KFDA)は、食品用容器・包装材の先進国水準安全管理強化のために ゴム乳首の「ニトロソアミン類」及び合成樹脂乳製の幼児用補乳ビン「’4,4’Dihydroxy diphenyl sulfone」成分等の安全基準を新しく設定し、強化していくと発表した。

 ゴム製品のうち「幼児用ゴム乳首」については、製造時に使用する添加剤の分解により生成されるアミン類が、乳児の唾液に含まれる亜硝酸バリウムと反応することで発生する有害物質「ニトロソアミン類」に対する安全基準を新設。「4,4’Dihydroxy diphenyl sulfone」 等、6種の成分はPolyether sulfone(PES) をはじめとする合成樹脂製品の製造時に使用される原料物質で、最終製品に残留し食品に移る恐れがあるため、新たな規格が作られた。

※ニトロソアミン類の中でも N-ニトロソジメチルアミンの場合、高濃度露出の際に嘔吐や頭痛等を誘発すると報告されている。

※現在まで副作用が報告された事例はないが、先進国水準の事前予防管理のために基準が新設された。

 その他、多くの使い捨て紙コップに使用されている「紙材並びにセロハン材」「澱粉材」に対し、製造時に不純物として混入される可能性のある有害重金属の鉛、カドミウム、水銀及び6価クロムの規格を新設。 2010年3月、合成樹脂材の有害重金属規格が強化されたが、今回の場合は紙材等に対する拡大強化といえる。

 KFDAは、今回の改正により器具及び容器・包装を效率的に管理でき、より安全な器具及び容器・包装が提供されることを期待すると述べた。

参考URL: KFDAニュース2010.11.19
http://kfda.korea.kr/gonews/branch.do?act=detailView&dataId=155701279&sectionId=p_sec_1&type=news&currPage=1&flComment=1&flReply=0