【韓国】細胞治療剤の許可・審査基準が大幅に改善

―自己由来の細胞治療剤の研究、臨床実用化の道を開く―

 今後、自己由来細胞治療剤の一部審査資料が免除され、安全性が確保された研究者、臨床試験データの場合、初期の安全性臨床試験データを交換できるように関連規定が整備される。
 食品医薬品安全庁(KFDA)は、韓国国内のバイオ医薬品市場への参入活性化のために、細胞治療剤の審査基準を合理的に整備した”生物学的製剤などの品目許可・審査規定”の一部改正告示(案)を設け、11月22日に行政予告したと明らかにした。
今回の改正(案)の主な内容は以下の通り。
・研究者臨床の実用化進入ができるように、自己由来細胞治療剤の研究、臨床試験データの安全性が確保された場合には、初期の安全性臨床試験データとして認めることができる。
・自己由来細胞治療の場合、組織のタイピングデータを免除する。
組織のタイピングデータは、提供者と受信者の組織が適しているかを確認するための資料で、細胞治療剤の製造方法に関する資料として提出させてきたが、自己由来細胞治療剤は、元の患者の体内にあった細胞を採取して分離培養した後、再度その患者だけに使用して安全性と有効性が認められるため、すべての細胞治療剤に対して同じ審査の手続きや基準をそのまま適用する必要がないからである。
また、バイオ医薬品業界のR&D投資の活性化のために、改良生物学的製剤(バイオベター)の用語の定義、および明確な資料の提出要件を策定した。同等のバイオ医薬品(バイオシミラー)単回投与毒性試験では、反復毒性投与毒性試験とみなし、不必要な場合は、免除するようにした。
※改良生物医薬品:製剤学的(有効成分の種類や配合割合、投与経路、剤型)の変更で、既に承認された医薬品に比べて安全性有効性などが改善された医薬品
 KFDAは、今回の改正(案)を通じて、細胞治療剤の審査基準が科学的かつ合理的な水準で改正されることが期待されると明らかにした。また、KFDAは、バイオ医薬品の迅速な市場への参入や世界市場のリードのために、庁内のバイオ医薬品関連の専門組織を新設および再構成する作業中であり、今年内に仕上げる予定。

2011.11.22 KFDAニュース
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&pageNo=1&seq=16490&cmd=v