4-1. 化粧品基準と化粧品分析

化粧品を販売するためには、化粧品の成分規格である化粧品基準(平成12年9月29日厚生省告示第331号)を遵守する必要があります。

なお、化粧品基準の英語版は厚生労働省のHPからダウンロードできます。
>> Ministry of Health, Labour and Welfare (厚生労働省の英語版HP)
>> Standards for Cosmetics(PDF:150KB)

■化粧品基準及び関連法規
>> 化粧品基準(抜粋)
>> 医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令(抜粋)
>> 化粧品に配合可能な医薬品の成分について

 

【化粧品基準(抜粋)】

1. 総則
化粧品の原料は、それに含有される不純物等も含め、感染のおそれがある物を含む等その使用によって保健衛生上の危険を生じるおそれがある物であってはならない。

2. 防腐剤、紫外線吸収剤及びタール色素以外の成分の配合の禁止
化粧品は、医薬品の成分(添加剤としてのみ使用される成分及び別表第2から第4に掲げる成分を除く。)、生物由来原料基準に適合しない物、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に規定する第一種特定化学物質、第二種特定化学物質その他これらに類する性状を有する物であって厚生労働大臣が別に定めるもの及び[ 別表第1]に掲げる物を配合してはならない。

3. 防腐剤、紫外線吸収剤及びタール色素以外の成分の配合の制限
化粧品は、[ 別表第2 ]の成分名の欄に掲げる物を配合する場合は、同表の100g中の最大配合量の欄に掲げる範囲内でなければならない。

4. 防腐剤、紫外線吸収剤及びタール色素の配合の制限
化粧品に配合される防腐剤は、[ 別表第3 ]に掲げる物でなければならない。化粧品に配合される紫外線吸収剤は、[ 別表第4 ]に掲げる物でなければならない。化粧品に配合されるタール色素については、医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令(昭和41年厚生省令第30号)第3条の規定を準用する。ただし、赤色219号及び黄色204号については、毛髪及び爪のみに使用される化粧品に限り、配合することができる。

5. 化粧品に配合されるグリセリンは、当該成分100g中ジエチレングリコール0.1g以下のものでなければならない。

 

【医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令(抜粋)】

(化粧品用タール色素)
第3条 法第62条において準用する法第56条第8号に規定する厚生労働省令で定めるタール色素は、次の各号の区分に従い、それぞれ当該各号に掲げるタール色素とする。ただし、毛髪の洗浄又は着色を目的とする化粧品については、すべてのタール色素とする。

1. 化粧品(次号に掲げるものを除く)
[ 別表第一部 ]及び[ 第二部 ]に規定するタール色素

2. 粘膜に使用されることがない化粧品
[ 別表第一部 ]、[ 第二部 ]及び[ 第三部 ]に規定するタール色素

 

【化粧品に配合可能な医薬品の成分について(平成19年5月24日薬食審査発第0524001号)抜粋】

1. 化粧品に配合可能な医薬品成分の取扱いについて
1) 承認化粧品成分として、課長通知による調査の結果、確認できた成分は[ 別添 ]のとおりであり、これらの成分については、[ 別添 ]に示す分量の範囲内において、化粧品の成分とすることができること。ただし、安易に化粧品に配合できることを意味するものではなく、配合するにあたっては企業責任のもとに当該成分の品質及びその安全性を確認し、配合すること。

2. その他
1) 医薬品の成分に該当するものであって、[ 別添 ]の承認化粧品成分の範囲を超えるものであっても、過去に承認を取得した際の承認書等、承認されていたことを明確に示す資料があり、かつ、企業責任のもとに当該成分の品質及びその安全性が確認できる場合、その分量の範囲内において化粧品の成分とすることができること。
2) 本通知の別添中、「粘膜に使用されることがない化粧品のうち洗い流すもの」としては、専ら洗い流す用法で使用される化粧品(いわゆる、清浄用化粧品)が該当すること。 また、同別添中の「粘膜に使用されることがある化粧品」としては、専らメークアップ効果の目的でまつ毛の生え際に沿って使用される化粧品、専ら口唇の保護・メークアップ効果等の目的で使用される化粧品及び口腔内の清掃・口臭の予防等の目的で使用される化粧品(いわゆる、アイライナー化粧品、口唇化粧品及び口腔化粧品)が該当すること。
注:過去に承認された化粧品等に関しては、例外規定もあります。

以上の化粧品基準等は抜粋ですので、詳細は原文を御確認ください。
化粧品基準の表記は化粧品業界で一般的に使われている成分名と異なった表記となっています。当方のポジネガ分析(化粧品分析)の成績書は一般的な表記を採用しております、内容及び成績書の見方についてはポジネガ分析項目対照及び基準表を参照ください。ポジネガ分析のセットに含まれない項目は個別の対応となりますので、お問い合わせください。