薬事適正表示・広告憲章

一般財団法人 日本薬事法務学会 薬事適正表示・広告憲章

2011年11月1日(初版)

序文

 

現代の日常生活は、食品、化粧品、医薬部外品、健康雑貨など、さまざまな商品によって支えられています。市場には日々数えきれないほどの商品があふれ、それぞれの魅力を競っております。
しかし現在、特に上述のような薬事関連製品については、品質の向上よりも表示・広告面における話題性と技巧によって商品の流通量が決定されがちであるという側面も無視できません。製品の品質と安全性自体に対する徹底した吟味、そして表示・広告に対するコンプライアンス意識をなおざりにしたまま、広告戦略だけを暴走させてゆくことは、最終的には広告主を含めた商品提供者を加害者に、そして何より消費者を被害者にしてしまいかねない事態であります。表示や広告の影響力には計り知れないものがあります。それだけに、消費者が二重価格や虚偽表示に騙されることなく、本当に良い製品にめぐり合う機会を得られるように、特に表示・広告については細心の注意を払うべきであると考えています。
また、業界全体はグレーゾーンであると言ってもよく、化粧品・医薬部外品等の薬事法規制対象品目だけでなく、健康食品、健康雑貨なども含めた薬事関連製品全体を俯瞰する明確な業界ルールは存在しないというのが実情です。それも一因となって、適正な表示広告のあり方には目もくれず、行政による指導があるまでその場限りの法務対策に終始する業者が存在することも事実です。
この現状を改善し、商品供給者が不当な表示・広告に依存することなく商品そのものによって公正に競争でき、消費者もそれらに騙されることのない環境を整備するための一助となるべく、われわれはここに、広範な薬事関連製品の世界を視野に収める適正な表示・広告のための基準(「ルール」)を設けます。
本当に良い製品が存分にその輝きを発揮できることを、商品供給者と消費者がともに喜びあえる日を、われわれは願ってやみません。

要求事項
 

広告主を含む商品提供者は薬事関連の表示・広告に関し、以下の項目をすべて遵守する。

Ⅰ.薬事法、景品表示法その他関連法規を適正に理解し運用すること。

Ⅱ.顧客満足を第一とし、消費者の誤認を招かない表示・広告を作成する努力を惜しまないこと。

Ⅲ.ルールを遵守する製品を流通すること。

Ⅳ.ルールは継続的な企業努力・改善により日々、改訂され、実効性あるルールとすること。

2011年11月1日

一般財団法人 日本薬事法務学会
理事長 吉田 武史(行政書士・薬剤師)

 


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