【韓国】食品医薬品安全庁、申告対象の医薬品原料の実体調査分析を発表

 食品医薬品安全庁(KFDA)は、近年、韓国の医薬品原料の国外依存度が高くなる一方で自給率が低下している状況にあることを考慮し、医薬品原料に対する安全管理をさらに強化する計画を示した。

 KFDAは、過去5年間における医薬品原料の輸入量を分析。2005年(13.7億米ドル)、2006年(16.8億米ドル)、2007年(16.9億米ドル) 2008年(19億米ドル) 2009年(17.5億米ドル)と、医薬品原料の輸入量が少しずつ増加していることが分かる。

 特に医薬品原料の主な製造国であるインドや中国からの輸入実績が毎年急増しており、2009年には国内医薬品原料の輸入総額の15.4%を中国、5.9%をインドが占めていた。

 KFDAは近年の医薬品原料の輸入の増加にあわせ、2009年4月から1年間にわたって6輸入医薬品原料66品目の現地工場における実態調査を行った。

 66品目中、許可前に補う品目が62品目(93.94%)、軽微な是正事項が確認された品目が3品目(4.55%)、自主的に取下げた品目が1品目あった。環境管理と衛生管理の分野が最も多くの指摘を受けていた。

※環境管理…工場で医薬品を製造及び品質管理するのに相応しい構造、または清浄度の管理に関する事項
※衛生管理…作業所または作業者の服装など衛生状態の維持管理

 KFDAは、今回の実態調査結果をもとに主要指摘事例について国内製薬会社に対し積極的な広報や教育を行い、持続的な実体調査管理システムを行うという。今後は現地実態調査の際に「選択」と「集中」を明らかにし、焦点を絞ることにより、さらに優秀な医薬品原料が供給されることを目指すと発表した。

参考URL: KFDAニュース 2010.5.19
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&seq=12363