【韓国】食品医薬品安全庁、四半期の薬事監視結果を発表

 食品医薬品安全庁(KFDA)は、2010年1-3月期に医薬品製造(輸入)及び販売業者への薬事監視を実施した。インターネット上に流通している医薬品の無許可・不法販売、品質、回収対象製品の回収移行実態などを点検。摘発した72件に対し行政措置がとられた。

 今回の点検は、2010年1-3月期に6つの地方KFDAが医薬品の製造・輸入及び流通業者を対象に薬事監視を実施したものである。バイアグラやシアリスのようにインターネット上で誤用・濫用の懸念がある医薬品、また、国内で許可されていない不正医薬品の流通に対し集中的な取締まりが行われ、計57件が摘発された。

 無許可・不正医薬品の販売元のほとんどは国外にサーバーを設置している海外サイトである。韓国の国内消費者がウェブサイトで医薬品を購入した場合、国際郵便を通じて購入者に配送される。これら不法サイトに対する捜査を行い、必要に応じて放送通信委員会よりサイト閉鎖の要請を出した。

 医薬品の品質及び流通に関する点検については、原料純度試験の未実施、医薬品の品質管理が不十分等の製造及び輸入業者5社が行政処分を受けた。また、薬事法で定められている医薬品のバーコードの未附着、許可のない場所に医薬品を保管しているなどの事由により摘発された卸業者10社に対しても行政措置がとられた。

 また、品質不良により回収された医薬品の回収移行の実態に対する点検も併せて実施。回収措置が十分ではない製造業者3社、回収対象品目を販売した医薬品卸業者4社が摘発。関連製品の回収が行われた。

 KFDAは、インターネット上の無許可・不法医薬品の流通による消費者被害及び誇大広告が繰り返されているとし、2010年4月に危害事犯中央調査団内に設立した”サイバー捜査チーム”と連携しながらインターネット上の無許可・不法医薬品を徹底的に根絶していくと発表した。また、消費者に対しても、不法に流通している医薬品の虚偽・誇大広告に気を付けるよう呼びかけた。

参考URL: KFDAニュース 2010.5.28
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&seq=12431