【韓国】美容産業、4年後に化粧品市場を超えるとの予測

 韓国では、ヘアケア、スキンケア、メイクアップ、ネイルといった美容産業が5年後に7兆5000ウォン市場に成長し、10万人を上回る雇用が創出される見込みだという。美容産業がサービス業、医薬品、化粧品等の産業分野より経済的波及効果が拡大するため、同産業の育成が国家競争力の強化に大きな影響を及ぼすと予想される。この結果は、10月1日に開催された「韓国ビューティー産業グローバル化戦略確立のための国際セミナー」で発表された。

 ドンウォン大学が主催し、保健福祉部と韓国保健産業振興院が後援する今回のイベントで、韓国保健産業振興院のファン・スンウォン博士が発表したところによると、韓国の美容サービス市場が2005年3兆4030億ウォンから2008年には4兆5068億ウォンに32%成長し、年平均で10%の成長率だという。現在の成長速度で進むと、2010年は5兆2863億ウォン、2011年は6兆8852億ウォン、2012年には6兆3047億ウォン、2013年は6兆8852億ウォン、2014年は7兆5193億ウォン規模で拡大する見込みである。

 美容産業の育成は、政府が目指す雇用人口の創出にも大きな役割を果たすと分析されている。ファン博士によると、自営業を除く美容産業従事者が毎年6000~9000人増加し、2014年には10万7526人に上ると推算される。

 美容産業は他の産業に比べて生産活動による産業の経済的波及効果を測る付加価置創出效果が高く、美容産業は0.931、サービス業0.894、医薬品0.76、化粧品0.809となっている。これは、要するに美容産業へ1000億ウォン投資すれば 931億ウォンの付加価置を得ることができるということである。同イベントに参加した保健福祉部健康政策局のチェヒジュ局長は、ビューティー産業が国際的な感覚とともに早い変化に対応することができれば淘汰されないと前提し、セミナー内で出た意見を政府は反映していく予定だという。

 また、今回のイベントには日本のハリウッド大学院大学、学校法人メイ・ウシヤマ学院理事長の山中祥弘教授による「日本美容産業の現況」、北京名人学校プンスックグン理事長による「中国の美容業界の現況」といった講演も開催。延世大イムンギュ教授による「韓国と中国のビューティーコンシューマー行動特性の比較」、韓国産業人力公団の中国担当官による「美容人力の海外就業現況及び活性化」に関する発表もあった。

参考URL: 週刊コスメティック新聞 2010.10.08
http://www.geniepark.co.kr/design/weeklycoz/weekly_read.asp?code=f&idx=23513&pcode=0405&mcode=0404&menuseqnum=23