【韓国】歯科診断用X線検査装置が急増

 食品医薬品安全庁(KFDA)の安全評価院長キム・ソンヒ氏は、過去5年間に韓国国内の医療機関に設置・申告された診断用放射線検査装置の設置現況の調査結果を発表した。
※診断用放射線検査装置:疾病を診断するための装置で、内部組職や骨等を撮影するために放射線を人工的に発生させる装置

 現在、韓国の医療機関に設置された同装置は6万5313台(2010年3月現在)であり、2006年の5万1133台と比較すると27.7%増加している。最近の大きな特徴としては、歯科医院に設置される歯科診断用X線検査装置が急増していることが挙げられる。(06年比30.7%増) 急増の要因としては、歯の矯正の増加や高齢化がある。(2010年3月現在 29,964台、45.9%の設置率)
※歯科医院の数:06年(1万3002機関) → 10年第1四半期(1万4321機関) 10.1%増
※歯科診断用X線検査装置:06年(2万4592台) → 10年第1四半期(3万2136台)30%増

 診断用放射線検査装置の中でも、乳房撮影用X線装置(マンモグラフィー)は最も増加しており、その数は2006年比で105.8%であった。その理由としては、近年の健康に対する関心の増加が反映したと考えられている。
※診断用X線撮影装置(06年比 5.4%増)、診断用X線検査機器(06年比67.6%増)、電算化単層X線撮影装置(06年比32.3%増)

 地域別の装置設置状況で見ると、全体の47.1%(3万760台)がソウルや京畿地域に集中しており、業務従事者5万5872人のうち、43.4%が同地域に勤務している。また、業務従事者の半数以上は医師(52.1%)であり、続いて放射線医(26.8%)が多くを占めている。
※ 放射線関係従事者:診断用放射線検査装置を設置した機関を主な勤務地とし、診断用放射線検査装置の管理・運営・操作など放射線関連業務に携わる者

 安全評価院は、今回の統計資料を通じて診断用放射線安全管理に関心が高くなることが期待され、今後も放射線関連業務の效率を高めるために情報を継続的に提供していくと述べた。

参考URL: 2010.12.9 KFDAニュース
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&seq=13675